インド海軍は、初の国産空母「ヴィクラント」を9月2日に就役させると発表した。ロシアから購入した空母「ヴィクラマディティヤ」と合わせ、インドは2隻の空母を保有することになる。今年6月に3隻目の空母を就航させた中国がインド洋への進出を強化する中、インドは海軍力の強化を図っている。
Vikrantは全長262メートル、全幅62メートル、排水量4万3千トン。2009年に建造が開始され、2013年の進水式を経て、2009年8月以降に試験航海に投入される予定です。英国から納入された初代ヴィクラントは、1972年に建造された。英国から納入された初代ヴィクラントは1990年代に退役しており、今回就役する国産空母は2代目ヴィクラントとなる。
航空機の発艦は艦首の傾斜を利用した「スキージャンプ」方式で、米国の原子力空母のように短時間で重い航空機を飛ばすためのカタパルトは装備していない。
同空母はロシア製のMIG-29戦闘機など30機を搭載可能で、11月から試験飛行を開始する予定だ。地元紙「ヒンドゥスタン・タイムズ」によると、インド政府は米国のFA-18スーパーホーネットやフランスのラファール戦闘機の購入も検討しているという。
インドが海軍力を高める大きな理由は、中国にある。
中国では、これまでに空母「遼寧」と「山東」が就役している。今年6月に就航した3隻目の空母「福建」は、航空機が短時間で離脱でき、重武装も可能な電磁カタパルトを初めて採用した。通常、3隻の空母艦隊は、作戦、訓練、修理のために常時1隻の空母を交代で運用することが可能であり、中国はこの目標に着実に近づいてきている。
中国軍は台湾有事に加え、将来的には重要なシーレーン(海上交通路)であるインド洋への空母派遣も想定しているとされる。インドの隣国スリランカでは、中国が南部のハンバントタ港で利権を獲得し、今月中旬には軍事調査船が入港するなど活動範囲を広げている。
インド政府は、こうした中国のインド洋への進出を強く警戒している。インド国防省の高官は本紙に対し、「インドもインド洋のシーレーンを塞がないよう空母を増やす必要がある」と語った。中国が3隻の空母を保有しているのに対し、インドも3隻目の空母を検討している」と語った。