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膝関節 手術様式について

“■骨セメント固定
 セメント使用で緩みが問題となるが、術後10年はきわめて良好で9割は問題がない。しかし以後は悪化するものが増加する。15年で4~5割が緩んでくる。セメント自体も劣化してくる。
 <長所>①コンポーネントの設置が容易・迅速に初期固定が得られる。
     ②理学療法が短期間(荷重時期が早い)
 <短所>①高い重合熱の発生による骨壊死を招くことがある。
     ②毒性のあるモノマーが残存する。
     ③再置換困難
     ④感染率が高い
     ⑤柔らかいままのセメントをセメントガンで大腿骨に挿入することで脂肪塞栓を生じる可能性がある。
セメントレス
 悪くなる時は早期になることが多い。荷重は術後1週間くらいで荷重しても問題ないことが多い。
  <長所>①骨とうまく結合すればセメント固定よりも長期に良い成績となる可能性がある。
      ②セメントにアレルギーのある人でも使用可能。
  <短所>①以前には理学療法が長期間(荷重時期が遅かったため)。
      ②初期固定が不十分である
  一般的には、骨が入り込む術後4週か、骨増殖による固定力が80%を越ええた術後8週から荷重開始することが多い(骨増殖の終了は12週)。しかし垂直荷重では体重の3倍の荷重がかかってもlooseningを生じる動きはないので、実際には術直後より荷重開始しても痛みが生じることはない。しかし、一部の人工関節は回旋ストレスに弱いので、片松葉の使用や免荷を行なうことも多い。”
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